缶バッジ入稿データの作り方|塗り足し・解像度・データ形式
缶バッジの仕上がりは入稿データで9割決まります。塗り足し・安全マージン・解像度・カラーモードの4点を押さえれば、絵柄の切れや白フチ、色ズレはほぼ防げます。ソフト別の手順とNG例まで具体的に解説します。
入稿データの基本4原則
| 項目 | 推奨設定 | 理由 |
|---|---|---|
| カラーモード | CMYK | 印刷はCMYK。RGBだと色が沈む |
| 解像度 | 原寸で350dpi | これ未満は粗くなる |
| 塗り足し | 仕上がり+上下左右3〜5mm | 縁の巻き込みで白フチ防止 |
| 安全マージン | 内側3〜5mm | 重要要素の切れ防止 |
塗り足しと安全マージンを理解する
缶バッジは平らな絵柄を球面に巻き込むため、デザインの外周は側面に回り込んで見えなくなります。そのため2つの領域を意識します。
- 塗り足し:仕上がりサイズより外側まで背景を伸ばす領域。ここがないと巻き込み部分に白いフチが出ます。仕上がり径の外側に上下左右3〜5mmが目安。
- 安全マージン:文字やキャラの顔など「絶対に切りたくない要素」を置く内側の安全圏。仕上がりラインの内側3〜5mmに収めます。
カラーモード:RGBとCMYKの違い
画面表示はRGB、印刷はCMYKです。RGBのまま入稿すると、特に鮮やかな青・緑・紫・蛍光色がCMYK変換で大きく沈み、想像より暗い仕上がりになります。作成時からCMYKで作るか、変換後に色味を必ず確認しましょう。
解像度:350dpiにする理由
Web用画像は72dpiが一般的ですが、これを原寸で印刷すると粗くガビガビになります。仕上がりサイズで350dpi以上が印刷の基準です。小さい画像を引き伸ばすのもNG。元データの段階で十分な解像度を確保してください。
ソフト別の作り方
Illustrator(イラレ)
ドキュメントカラーをCMYKに設定し、アートボードを仕上がりサイズに。トンボと塗り足し3〜5mmを付け、配置画像は350dpi以上のリンクで。書き出しはPDF/X-1aまたはai。文字はアウトライン化しておくと文字化けを防げます。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)
新規作成で「印刷用(350dpi)」を選択。仕上がりサイズ+塗り足し幅でキャンバスを作り、塗り足し・基準線を意識して描きます。書き出しはPNGまたはTIFF。
Photoshop(フォトショ)
カラーモードCMYK・350dpiで、仕上がり+塗り足しのカンバスを作成。レイヤーを統合し、psdまたは高品質PNGで保存します。
スマホアプリ(アイビスペイント等)
キャンバスサイズと解像度(350dpi相当のpx数)を満たせばスマホ作画でも入稿可能です。小さすぎるキャンバスで描くと解像度不足になりやすいので注意。
データ形式の選び方
| 形式 | 向き |
|---|---|
| ai / PDF | イラレ。文字・線がシャープ。アウトライン推奨 |
| psd / TIFF | レイヤー作画。統合して入稿 |
| PNG(350dpi) | 手軽。透過は避け背景を敷く |
よくある入稿NG例
- 背景が塗り足しまで伸びておらず白フチが出る
- 文字・顔が安全マージンの外にあり切れる
- RGBのまま入稿して色が沈む
- 解像度不足(72dpiや小画像の拡大)
- サイズが発注サイズと一致していない
入稿前チェックリスト
- カラーモードはCMYKか
- 原寸350dpi以上か
- 背景は塗り足しまで伸びているか
- 文字・顔は安全マージンの内側か
- サイズは発注サイズと一致しているか
- (イラレ)文字はアウトライン化したか
他社データ・スキャン原稿を使った入稿の注意点
既存のイラストをスキャンしてデータ化する場合、スキャン解像度は600dpi以上を目安にしてください。スキャン後に350dpiへ変換しても元の解像度が低いと細かい線が潰れることがあります。スマホカメラの写真取り込みも同様で、手ブレや歪みが入りやすいため、可能であればスキャナーを使うほうが安定します。
紙に描いたアナログ原稿の場合、鉛筆の薄い線やシャーペン跡はスキャン後の補正で消えることがあります。ペン入れ後に不要な線を取り除いてからスキャンし、トーンや着色はデジタルで加えると解像度を最大限に活かせます。
他社のテンプレートで作ったデータはそのまま入稿でき、サイズや塗り足しの調整は当社側で対応します。ただし、仕上がりサイズが大きく異なる場合(たとえば44mm用のデータを57mm発注に流用する場合)は絵柄の余白バランスが崩れることがあるため、サイズを合わせて作り直すほうが安全です。
よくある質問
RGBで作ってしまいました。そのまま入稿できますか?
CMYKへの変換で色が変わることがあります。缶バッジオタクではLINEで変換・色味の確認までサポートします。
他社のテンプレートで作ったデータでも入稿できますか?
他社のテンプレートで作成したデータもそのまま入稿できます。サイズ・塗り足し・安全域の調整は当社側で行いますので、テンプレートが手元に無くても発注いただけます。
スマホで描いた絵でも入稿できますか?
解像度が足りれば可能です。判断が難しい場合はデータを送っていただければ確認します。
透過PNGで入稿しても大丈夫ですか?
巻き込み部分で背景が抜けるため、背景は塗り足しまで敷くことを推奨します。